かつては隆盛を誇った筑豊炭田も、昭和初期になると安価な撫順炭に押されて不景気に追い込まれていた。鉱主は賃下げや運賃の予算縮小でこの不況打開を計った。それに反発した若松の花村海運の女社長スギは、鉱主の一人石島の暴力を受けたが、ちょうど居合せた常太郎に助けられた。彼は“爆弾常”の異名をとる博奕打ちで、鉱主たちの開く賭場に来ていた。常太郎の気っぷに惚れたスギは番頭格の宮田と義兄弟の盃を交させ、身内に加えた。しかし、博奕好きの常太郎は、鉱主の荒尾に大金を借りたため、金を返すまでという約束で荒尾の仕事をすることになった。常太郎の采配で荒尾炭坑の出炭量が増したが、それを快く思わない納屋頭谷口に喧嘩を売られ、荒尾とその娘アヤに止められた。これが原因で、谷口は石島の許に走った。これを見た石島は、荒尾が取引先の阪神製鉄の借金を即刻返済するか、アヤを阪神製鉄社長の息子の...
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