明朗活発な女子大生のぶ子は、級友の五郎に弁当をつめてくるというやさしい一面も持っていた。淡路島から上京したのぶ子は長谷川家に下宿していたが、彼女はそこの長女夫佐子が引っ込み思案なのを心配して、色々と助言を惜しまなかった。のぶ子と五郎は若者らしい交際をつづけ、二人の学生生活は楽しいものだったがある日、病床に伏していたのぶ子の母富子の容態が悪くなったため、のぶ子は急いで故郷に帰った。女遊びに明け暮れている父の兵三は、さすがに神妙に富子の枕元についていたが、富子は兵三を遠ざけるとのぶ子を呼んだ。富子はそこでのぶ子の出生の秘密を話した。彼女は富子がかつて熱烈に愛した学生との間に生れた子供だったのだ。しかし、のぶ子は富子がその学生を愛していたのだから、自分の誕生にうしろめたさは覚えないと母を慰めた。富子は間もなく他界した。そのころ、五郎はのぶ子のいない東京で淋...
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