文化人類学の教授を務めていた春川高史(渡瀬恒彦)は定年後、カラオケ店の店員を装って「1人でカラオケをしている歌い手」を捜していた。 高史の妻・茜(いしだあゆみ)は音楽一家に生まれクラシックに精通していて、今もバイオリン教室をやっている。そんな妻にも仕事をリタイアした今だからこそ、何も言わせず好きなことをしたい。そういう思いからのコーラス隊の結成だった。 ある日、高史はメンバーをスカウトしている最中、松木伸次(瀬戸康史)と、井形俊也(柄本明)に出会う。 すぐに高史は稽古場へ俊也を連れて行き、すでにメンバーになっている面々に紹介した。すると、後日俊也は自分の妻・加代(鳳蘭)を稽古場へ連れてきた。加代はピアノが弾けるため、そのピアノに合わせてメンバーが歌った。歌はバラバラだったが、活力があり、みな楽しそうだった。きっとこのコーラス隊はうまくいく…かのように見えた。 その時だった。高史のところに、俊也の妻・加代が急死したという連絡が入る。つい数日前、みんなの前で素晴らしいピアノの伴奏を披露したばかりの、あの加代がである。葬儀の後、俊也は高史の家に入り浸るようになる。妻のいない家に帰るのがツライのだという。 ある日、コーラス隊のメンバーであった村崎秀美(中越典子)らメンバーが離れていった。このコーラス隊の目的がわからないという。そんな状況に傷ついた高史は…。
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