十津川班の面々が部屋に集まる中、十津川警部(内藤剛志)にある報告がされた。十津川班に編入して日が浅い寺西敬介(窪塚俊介)刑事が退職して結婚するという。相手は米子の皆生温泉にある朝妻屋旅館の一人娘・朝妻みゆき(酒井若菜)である。みゆきは、父の浩一郎(石倉三郎)と母・昌子(神保美喜)と共に旅館を切り盛りしている。十津川警部は、ある事件の捜査のためにこの宿に亀井刑事(石丸謙二郎)、寺西と共に宿泊したことがあった。 将来を有望視されており、惜しまれつつ警察官を辞めた寺西だが、数日後、寺西の両親から息子が行方不明になったと連絡が入る。朝妻屋に問い合わせると、こちらに来るとは聞いていないという。胸騒ぎのする十津川の不安が的中し、寺西は米子の海岸で死体となって発見された。十津川と亀井は米子へ向かう…。 話は3ヶ月前に遡る。東京・池袋である老女が殺され死体となって発見された。傍らに落ちていた鉄パイプが凶器で後頭部に致命傷があった。物証が乏しく捜査は難航するかと思われたが、村川刑事(齋藤めぐみ)が描いた似顔絵が決め手となって、被害者は米子に住む田代ふみ(片岡富枝)だということが分かった。 ふみは長年、行商の仕事をしながら皆生温泉で孫娘の祥子(橋本真実)と二人で暮らしていた。近所の住人の話では祥子は東京に出てしまい、ほとんど音信がないという。だが、ふみの部屋の留守電にはその祥子の声で大金を用意して欲しいという伝言が残っていた。 調べをすすめると、祥子は振り込め詐欺グループの一員で、仲間の遠野卓也(金井勇太)と共にふみから金を奪って姿をくらましていることがわかった。身を潜めるために祥子の実家のある皆生温泉に戻ってくるのではないか。そう推理して、十津川と亀井、寺西が張り込んでいたのが、みゆきと両親が営む朝妻屋旅館だったのだ。 ふみ殺害については一応の解決を得て、十津川たちは東京へ戻った。この捜査中から寺西とみゆきは好意を深めていったようだ。その寺西が誰になぜ殺されたのか…。 十津川はそもそもの発端となったふみの殺害にまで遡り、事件の真相を推理する。十津川は一連の事件が見えない糸でつながっていると気づくのだが…。
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