東京で開かれた有田焼の佐橋登陽個展に顔を見せた陶芸評論家影山秀太郎が、ホテルの部屋で刺し殺された。刑事局長の兄に代わって事件を調べることになった浅見光彦（榎木孝明）は、部屋のメモ用紙に残された「佐用姫の」の言葉と、死体についていた黄色い砂の謎を抱えて佐賀に出かける。たまたま玄界灘の海では陶芸作家草間完治の絞殺死体が発見され、光彦は東京と佐賀の二つの殺人の関係を探る。その裏には、登陽の内弟子成沢久子（南野陽子）の“佐用姫伝説”にも似た悲恋と出生の秘密が隠されていたが、すべての謎を解く鍵は黄色の砂の真相があった…。