森永長生は或るデパートの結婚式場お抱えの神主で、一人娘の百々子は巫女をつとめていた。ある日式をあげた花嫁が百々子の友人であったことから、彼女も発ぷんして恋人の正宗省吾に父の前で結婚を申込んでくれと頼んだ。しかし省吾は安月給の上に、兄が詐欺事件にひっかかって金が入用なので返事をしぶる。しかし、父の長生は、娘が結婚の相手を見つけたらしいので喜んで、その未来の婿が訪ねて来るのを土曜日の午後七時十八分と定めて心待ちしていた。すると、偶然その時刻に訪ねて来たのが、写真師の小原勘平で、早合点の長生にすっかり娘の婿にされ、大歓迎をうける。百々子は省吾の煮えきらない態度にすっかり憂鬱になって帰って見るとこの有様で、せっかく喜んでいる長生を失望させるにしのびず勘平と結婚することになってしまう。その結婚式の当日、失意の省吾は東京を離れようと東京駅で汽車の三等席に一人坐っているとき、花婿姿の勘平と親友の友三がかけ込んで来た。事情を知った勘平が本物の花婿を迎えに来たのである。長生のノリトで式がすみ、花嫁花婿の姿を勘平が腕によりをかけて写真に撮ってやった。...
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