一人残した母に会おうとやっと貯めた十両を持って江戸へ向うのは渡世人姿も板についた半太郎、博奕もさることながら腕っ節も強い。草鞋を脱いだ当地小田原の親分原の嘉十も手ばなすのが惜しく何度か引き止めたが聞き入れる半太郎ではない。ところが、身投げをしようとしていた宿場女郎お仲を救ったことから、半太郎の運命が変った。男に騙され売られ売られてすっかりひねくれていたお仲であったが、この人こそ男だと半太郎のあとを追った。だが原一家は黙ってはいない。盗ッ人呼ばわりされた半太郎はついに嘉十とサシの勝負で話をつけようとしたが運悪く勝負は兇、なけなしの十両を取られた上お仲は連れ戻されてしまった。翌朝、重い足どりの半太郎に追いすがったのは隙を見て逃げてきたお仲だった。一度は追いかえそうとした半太郎も、憐れに思いつめたお仲の涙を見て、共に江戸へ帰り堅気に戻ろうと決めた。平塚の宿...
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