中野中央署の署長・重森聡(三浦友和)は、部下がOLを襲う不祥事を起こしたと知り、辞表を提出。辞表は上司の預かり、という形になった。高校時代の同級生で、部下のヒラ刑事・高部(西岡徳馬)は、重森を元気付けるが、重森は妻・美砂子(余貴美子)のことを考えると気が重い。子供がいない美砂子は夫の出世を唯一の生きがいにしてきたのだ。 そんな折、管内で暴行殺人事件が発生。被害者が毎日署に出前に来る蕎麦屋の店員・中村綾子(乾貴美子)だと知った刑事たちは怒り狂った。娘と散歩する気分で綾子とデートしたことがある重森も思いは同じ。実は、重森は、事件発生の少し前、近々父と暮らすつもりだ、と別れを言いにきた綾子と顔を合わせていた。重森は、別れ際になぜか抱きついてきた綾子のことを鮮明に覚えていた。 捜査の陣頭に立った重森は、その手口から、山崎雅人(池内万作)という男に注目した。5年前、西多摩署管内で、今回と全く同じ手口の婦女暴行殺人事件が発生、2人が犠牲になった。当時、重森が署長をしていた西多摩署捜査陣は、18歳の山崎を犯人と断定。だが、警察側に物証はなく、人権派として名を売る弁護士・南が登場したこともあり、事件はウヤムヤのままお宮入りになっていたのだ。 まもなく、綾子の父、中村行雄(平田満)に会った重森は、思わぬ事実を知った。25年前、中村は、相手が他の男の子供を宿しているのを承知で結婚し、綾子が誕生。その後、妻が病死したため、中村は綾子を男手ひとつで育てたのだ。だが、中村の妻の遺影を見た重森は、それが自分が以前付き合っていた生田真智子と知り、驚愕。中村の話などから、綾子が自分の子だと確信した。 一流会社を辞め蕎麦屋の店員になった綾子の目的が、父親である自分に会うためだと気付いた重森は、悲しみといとおしさが交錯して胸が張り裂けんばかり。話を聞いた高部は、自分がかつて真智子を好きだったこともあり、重森と事件の早期解決を誓い合った。 やがて、5年前の被害者から採取された毛髪と今回見つかった毛髪が、DNA鑑定の結果、同じと判明。綾子が殺された現場近くに住んでいる山崎への容疑が極めて高くなった。 重森は、山崎が締めていたネクタイを手係りに逮捕を主張。南らの猛烈な反対もあって、逮捕状請求は見送りになった。 だが、翌日、その山崎が他殺体で発見されて――。
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