大正9年。母親を亡くした一人の少年がいた。彼の名は天堂一也(渡辺裕之)。 母親の葬式で、近所の老人たちから、母親は朝倉男爵(高松英郎)にもてあそばれ、捨てられたと聞かされた一也は、朝倉景清と朝倉家に対して、激しい復讐心を抱く。 一方、男爵・朝倉景清は、妻の貴久子(稲垣美穂子)と生まれたばかりの娘・柳子(高木美保)を連れてフランスから帰国したばかりであった。 そして20年の時が過ぎた。昭和15年、朝倉男爵への復讐に燃える一也と、美しく、気高く成長した柳子が出会い、お互いに反発しながらも激しく惹かれ合っていく…。 太平洋戦争の前後、美しく誇り高く、まるで「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラのように生きた女の物語。男爵令嬢として生まれ、美しく誇り高く、気品を持ち機知に富んだ女性・朝倉柳子。彼女は父の死、終戦、華族制度の崩壊といった、激動の昭和史の只中を...
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