雪深い大原の里・寂光院でひっそりと日を送る美しい尼、建礼門院徳子(浅丘ルリ子)。かつては栄華を誇った平清盛(鈴木瑞穂)の娘、安徳天皇の母として敬われた女性であった。 承安二年、徳子は18歳で高倉天皇(国広富之)の中宮に入内。皇室の外戚になって権力を我が物にしようとする父・清盛の政略の前に、徳子の冷泉隆房への慕情など無視されてしまった。6年後、徳子は後の安徳帝となる待望の男子を出産。平家一門はよろこびに包まれるが、平清盛と、政治の実権を握る後白河法皇(神山繁)の対立は激しくなっていく。 やがて高倉帝が病にたおれ、平清盛も高熱にうかされて死んだ。平家一門は源氏の木曽義仲に敗れ、源義経(田村正和)に追われて西へと落ちていく。その源氏を影であやつっていたのは後白河法皇であった。
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