国道20号線』で社会学者の宮台真司氏に大絶賛された、映像制作集団「空族」のメンバーである富田克也の最新作であり、次作『サウダーヂ』のためのプロローグでもあるこの映画は、地方小都市の過酷な現在を生きる声に粘り強く耳を傾けるドキュメンタリーでありながら、なんと、往年のハリウッドミュージカルの呼吸が息吹いている。実際のところ、過酷な労働環境について語る土工の青年たちの背後で鳴り響くたんなる足音がドラムンベースの重低音へと、たんなる会話が威勢のよいフリースタイルラップ合戦へと横滑りするとき、たんなる散歩がダンスの描きだす世界の運動へと移行するのと同じ呼吸で、画面をリズミカルに活気づけている。ハリウッドミュージカルとヒップホップをドキュメンタリーで出会わせてしまったこの映画はもはや、世紀の大事件だ。
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