五十歳を迎えようとした時、その心境をこれまでにない方法論を用いて表現したいと考えてスタートさせたのがこの《映像による詩歌集》~~ '87に短歌編・『夢走る』を、'88年に俳句編・『一本勝負の螽斯』を、そして'89年に詩篇・『ジョーの詩が聴える』を夫々の年のイメージフォーラム・フェスティバルで発表しています。 ▼ 短歌編・『夢走る』は時代劇による実験映画で、《恋と映画とに於ける老若対決》というのがその内容~~ ボレックス・カメラを駆使した《特殊撮影》が高く評価され、メルボルン映画祭では最優秀短編劇映画賞を受賞~~ 更にこれはヨーロッパ、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドを《巡回上映》しています。 ▼ 俳句編・『一本勝負の螽斯』は、400フィートのフィルムを装填したカメラがぼくの《日常と妄想》とを追って部屋々々を巡るという新手法の11分間映画~~それは、前作・『夢走る』で力演してくれた城之内元晴氏(映像作家)の交通事故の悪夢から始まりますが、このワンショット・シネマにはビデオ作品では出せない《燻し銀》の輝きがあると自負しています。 ▼ 詩篇・『ジョーの詩が聴える』~~ 生前、城之内氏は何度か我が家を訪れており、ぼくの2本の映画(=『王国』と『夢走る』)のためにも熱演してくれました。ぼくには、その彼がいた場所があたかもぼくの脳細胞の延長上にある小さな部屋々々のように思える時があり、そこにまた彼の何もかもが《記憶》されいるような気がしてくるのでした。 そしてその妄想は、やがて部屋から庭へと流れ出して、そこに彼の詩・『新宿ステーション』が圧倒的な存在感をもって巡り始めるのです~~! ▲ 以上の3本の短編映画はそれぞれが独立した形で活動をしていますが、故・城之内元晴氏への追悼作品として合体する時には、更に2景のドキュメンタリーが加わってこの『時が乱吹く』となるのです。
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