1991年1月3日、中国雲南省の梅里雪山に世界初登頂を試みた、京都大学学士山岳会を中心とした日中合同登山隊17人が遭難。 雪崩に巻き込まれた17人は、遺体も発見されることはなかった…。 『神の山を侵した天罰なのか…』 残された者たちの無念。 その17人の亡き友を探し続ける男がいる。小林尚礼(なおゆき) 39歳。 1998年7月、6人の遺体の発見以来、 ここまで16人を探し出し、遺族の元へ送り届けてきた。残りは1人。 そして、地球温暖化が進むいま、遺体は氷河から川へ流れ出そうとしている。 探しだすことができるのは最後のチャンス。 はたして、小林は、最後の1人を見つけ出すことはできるのか。 チベット民族が神と崇める「聖なる山」。 梅里雪山へ登ることは神への冒涜に他ならないと言う。 「登山者は遭難して当然」とまで言う彼らの山への想い…。 友を奪った山であり、村人が崇める聖なる山。 遺体捜索で通い続けた10年、小林がたどり着いた「聖なる山」の正体とは…。 日本人が失ってしまったかもしれないもの…、 小林の活動と心の変化を通し、生命と自然、その尊さを伝える大型ドキュメンタリー特別番組。 2007年6月と10月、取材班が現地へ同行し撮影を敢行。 氷河上での遺体捜索に初めてテレビカメラが入り、遺品や遺骨が発見されるシーンを克明に撮影。 また、山の美しい光景や、チベット族の村人と小林との友情、彼らの伝統と変化をハイビジョン映像で撮影。 さらに、遺族が登山隊の通った足跡をたどり、ベースキャンプ跡地を訪ねる感動の旅も。
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