代紋や盃に縛られる事を嫌う竹中正久は、極道の激戦区と言われた姫路において、弟の英男・正・武らと共に一統を形成し、愚連隊のような生活を送っていた。喧嘩では無敵を誇り、極道でさえ恐れをなす竹中正久の名は、姫路だけにとどまらず、各地に広まり始める。だが、そんな正久の人生に一つの転機が訪れる。当時全国各地に領土を広げつつあった山賀組三代目組長・田城正雄との会見である。この会見の場で、田城の器の大きさに心を打たれた正久は、極道として生きる事を決意する。そして、昭和36年12月13日、遂に田代正雄から盃を下ろされた竹中正久は、この後血塗られたやくざ抗争史を歩んで行く事となるのである…
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