日常品や装飾品として用いられる金属板を槌で叩いて成型する鍛金の技術により、96年に重要無形文化財保持者となった奥山峰石氏の仕事ぶりにスポットを当てた短編ドキュメンタリー。52年に山形県の新庄市から上京して鍛金職人に弟子入りし、独立してからも30年以上も創作を続けている奥山氏の生真面目で真摯な創作姿勢を、丹念な撮影と柔軟な演出とで紹介していく。鍛金の製品は金属であっても金槌や木槌で打ち延ばすので、かなり薄手のものを作ることができるれという利点があり、完成されたものは金属の表面に打ち出した跡が残って、その打ち肌が鍛金独特の質感を出している。さらに従来の鍛金に比べ、より複雑なデザインをほどこす独自の技術を研究し開発し続ける奥山氏の遊び心に満ちた創意工夫の足跡を、実作業の全工程を追いながら記録した貴重な映像である。監督は「オイシサをつくる/発酵の魅力」の松川八州雄。97年度キネマ旬報文化映画ベスト・テン第4位。
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