ロックンローラー・矢沢永吉、56歳。今年ソロ活動を始めて30周年。 若い頃の「50になってもケツ振って、マイク蹴飛ばしてロックやってるよ」との発言は「自分の言葉に半分酔っていた」と今の矢沢は苦笑する。大人になったのだろうか?しかしこう続く。「でもオレ昔から少しもブレていない」「歌手という職業を持てて自分は本当に幸せだ。だからこそ今、50代のロックを見せたい!」と。やっぱり今でも「熱い」のだ。 18歳の時、ビートルズに憧れて夜汽車に飛び乗った矢沢は、思ったとおりに「成り上がった」。しかし、その道程は決して平坦なものでもなかった。特に98年に35億円を横領された事件は記憶に新しい。しかし、それも昨年見事に完済した。「わざと目の前ににんじんぶら下げるんだ」と語る矢沢は、誰よりも己に厳しい人間なのかもしれない。 30周年の記念ライブは、あえて全国のライブハウスを廻ることにした。キャンペーンでは礼儀正しく謙虚。ツアーのためにトレーニングする時はひたすらストイック。リハーサルではちょっとした音にも妥協を許さない集中力。休憩時間はひょうきんなやんちゃ坊主。若いメンバーに対しては、誉める言葉を惜しまずレベルを引きあげるよき指導者。そして、ステージでは汗とツバを飛ばしてシャウトするロックンローラー・・・。カメラに見せる様々な矢沢を見て、初めてその「熱さ」に納得できるのかもしれない。 矢沢は今回のツアーのタイトルを『ROOTS』と名づけた。回顧的な原点回帰ではなく、次に向かうための新たなルーツ探しという意味合いがあるという。ツアー開幕までの矢沢のすさまじいまでの「熱」は、生まれ変わるためのエネルギーが放出されているからなのかもしれない。
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